前からAutomateのほうにはトリガーが追加されていたけど使えなかった Microsoft Loop 関連の機能がついにリリースされました!!🎊
公式ブログでのアナウンスは以下からどうぞ。
Rules は Microsoft Loopのテーブル系のコンポーネントを起点として、その状態変化(データの追加・変更)をトリガーにメールを送ったり、Teamsにメッセージを送ったりできる機能です。
Microsoft Loop 上で作成しますが、実体は Power Automate の既定の環境に作られたクラウドフローです。(TeamsのWorkflowと似たような位置づけ) Power Automate のデザイナーのようなUIではなく、条件とアクションを指定するだけで簡単に、Loopへの入力を絡めたフローができあがります。
今回はリリースされた Microsoft Loop の新機能 「Rules」を試してみます。
作成方法
まずは Loop 上でテーブル系のコントロールを追加しましょう。基本のテーブル以外にも、テンプレートとして提供されているVotingやProgress Trackerなどで利用可能です。
追加するとコマンドバーの右側に新しいアイコンが表示されていることがわかります。
クリックするとさっそくルールの作成画面になります。
ここではルールのトリガーになる列とその条件とアクションを指定します。
テキスト形式の列であれば、指定した文字列が含まれるような変更(追加・更新)がトリガーになります。
アクションは全部で2024/3/7時点で4つ提供されています。Outlookでメールを送るかTeamsでメッセージを送るか です。
また、列の種類が数値や日付の場合には、数値の大小やレンジでの条件指定も可能です。
「Continue」をクリックすると見慣れた接続作成のポップアップが表示されます。
Outlookでメールを送る場合には送り先と件名の指定ができます。あとで少しみますが、メッセージ本文の指定はここではできません。
作成が完了すると各コントロールにRules が追加されます。ルールは1つのコントロールに複数作成することができます。複雑な分岐を指定することはできませんが、条件に合わせていくつかのルールを作成するとよいでしょう。
以上で作成は完了です。
Power Automate 側での表示
作成されたルールは既定の環境の作成者のクラウドフロー一覧に追加されます。中を見てみると非常に簡単な3ステップのフローが作成されていました。
先ほど「メッセージの本文は指定できない」と書きましたが、どうやらルールごとに出力するメッセージのテンプレートが決まっているようです。
実際に送られるメッセージの本文は、2つ目のアクション「Get the message content for a rule」により取得されたものがそのまま使われていました。
ちなみに実行結果を見ると、『(列名)が(値)に(変更者)により更新されました』という内容の英語が書かれています。
ですので、もし送られる通知文章を変更したい場合にはクラウドフロー側で、2つ目のアクション「Get the message content for a rule」により取得されたものをうまく加工して本文を組み立てればよいということになります。
なお、作成さえされてしまえばただのクラウドフローなので、間にアクションを入れることももちろん可能です。
注意事項?
さっと試した限りですが、2つ注意事項です。
- 既定の環境でDLPポリシーにより Microsoft LoopとOutlook/Teamsが分けられている場合には、ルール作成はできても実行されません。
- フローはWebhookのようなので、即時実行されます。
- トリガーしたきっかけの行の情報(レコード)はとれません。
1は特に注意ですね。3はちょっと使い道が狭まりそうです。これができると活用も考えられますが、今はクラウドフローである意味はメッセージを改造できるくらいしかないかな。
おわり
今回は Microsoft Loopに追加された新しい機能「Rules」を試してみました。
Loopがコラボレーションにおいて重要なツールになるとすると、そこでビジネスルールを定義できる価値は非常に高いと考えます。 また、Power側の人からすると、新しい起点が増えたというだけで楽しいかもしれませんね。
また新しい発見があれば共有していきたいと思います。