Microsoft Loopの新機能 Rules について、前回はサラッと試してどうやってルール(通知)を作成するかと、背景にあるPower Automateのクラウドフローがどんな構造か見てみました。
今回はもう少し突っ込んで、どの列タイプにどういった条件が付けられるのか、使えるコンポーネントはどれかについて記載します。
列タイプとルールの条件
まずは代表的なテーブルを使って、列のタイプごとにどのようなルールを設定可能なのか見ていきます。
条件は以下の3タイプに分類されるので、それぞれの列タイプとの対応をまとめます。
- 包含 (Contains) : 列の値に指定した文字列が含まれるとき
- 一致 (Equals) : 列の値が指定した文字列または選択肢に完全一致するとき
- 大小関係及び範囲 (Range) : 列の値が指定した値と比べて大きいか小さいか、一致するか、または指定の範囲に入るかを判定
1. テキスト型
テキスト型の列は「包含」で条件を指定します。
"含まれる" なので、上図の場合は 列の値が "123Apple"でも"Apple345"でも"456 Apple 678" のいずれでもルールが実行されます。
2.数値型
数値型では「大小関係及び範囲」でルールを指定します。
特に範囲の場合には下限 (↓マーク)と上限(↑マーク) を指定することで、列の値がこの範囲に入ったときにトリガーされます。
3. 日付型
日付型も「大小関係及び範囲」です。
日付型の場合、値の指定はカレンダーから行います。範囲指定の場合には2つの日付を指定することで、トリガーの判定が行われます。
4. ユーザー型
ユーザー型は「一致」です。
条件となるユーザーはPeople Pickerで選択しますが、このとき複数のユーザーを指定できます。指定したユーザーの何れかに該当した場合、ルールが実行されます。
5. 投票型
投票型 (Vote) は「大小関係及び範囲」です。
6. 選択肢型
選択肢型の場合は「一致」です。トリガーする選択肢を複数指定できて、列の値が指定した選択肢に一致したときにトリガーします。
なお、選択肢型はLoopでは"Label"と表現されています。
Rules が使えるコンポーネント
Rulesがどのコンポーネントで使えるのかを調べてみます。調べ方は単純に、 "/"を打って出てくる候補を全部追加してみて、Rulesが表示されるかを見ていきました。
結果
以下のコンポーネントでRulesを使えました。
- Tasks
- Table
- Voting table
- Progress tracker
- Kanban board
- Team retrospective
基本的にはテーブル系のビュー違いですね。タスクリストがちょっと特殊。
まとめ
ということでまとめると以下の通りです。
いずれの場合も、通知内容は『(対象の列)が(変更者)によって(変更後の値)に変更されました』と決まっているので、SharePointとPower Automateを駆使した通知と比べると少し使い道が限定されるかなと思います。
列のタイプ | 判定の種別 |
---|---|
テキスト | 包含 (Contains) |
数値 | 大小関係及び範囲 (Range) |
日付 | 大小関係及び範囲 (Range) |
ユーザー | 一致 (Equals) |
投票 | 大小関係及び範囲 (Range) |
選択肢 | 一致 (Equals) |