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Power Platform中心だけど、ノーコード/ローコード系を書いてます。

『Microsoft Teams踏み込み活用術 達人が教える現場の実践ワザ』感想

2021/7/20 に発売した 太田浩史さん著の 『Microsoft Teams踏み込み活用術 達人が教える現場の実践ワザ(できるビジネス)』を一足早く読ませていただいたので、自分が読んだ感想を書こうと思います。

この本はこれから Microsoft Teams を使い始める向けの所謂 "ハウツー本" 、機能の紹介本 という立ち位置ではなく、著者の考える『Teamsをどうやって活用していくか。うまく付き合っていくか』が書かれている考え方の本のように感じました(うまい表現が見つかりません)。

実践ワザ=細かいテクニックや深いところにある機能の紹介 でないところがとても読んでいて面白かったです。

では1章から順に。

1. チームとチャネルの運用

第1章が一番ボリュームがあって、最も『Teams どうやって付き合おう』が書かれていました。

チームのライフサイクル - アクティブ ↔ アーカイブ → 削除 - や、増えていったチャネルをどのタイミングで整理するかということが書かれていたり、通知やメンションをどううまく使って相手への/自分が受け取る情報量をコントロールするかといったことが書かれています。

特に興味深かったのは「頻繁に使うチームやチャネルは固定表示して、あまり使わないものは非表示でもいいよね」という部分です。 (本の中ではもっと丁寧に書いてあります)

自分が参加しているチーム全部のスレッドを定期巡回していたらそれだけで多大な時間を使ってしまうし、見てないといけないって思うと、コミュニケーション効率化のつもりがオンラインコミュニケーション疲れに繋がるんだと思うんですよね。

関わりの薄いものは非表示にしても、重要な連絡でメンションされれば通知は来るからOK! というのは、まさに Teams だけでなくオンラインコミュニケーションツールとのうまい付き合い方だなと思いました。

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使う頻度の高いチームは上部に、関わりの少ないものは非表示に (本のイラストではないです)

通知の設定に関しては「自身に負担の少ない設定がゴール」というのが、まさにその通りだなと学びが多かったです。

もう一つ、チャネルの分け方についても著者の経験と考えがよく書かれていたように思います。

あくまでもチャネルは業務の単位であって、例えばプロジェクトの工程カットでバーッとチャネルを作ると一人のユーザーが複数のチャネルを行ったり来たりして業務を進めることになります。

通知のところとも関連するんだと思いますが、担当領域・業務単位でチャネルがカットされていれば限定された範囲で集中することができます。こういったところの構造も、うまく使うための大事なポイントだなと気づきがありました。

最後のほうで、Teams上での検索について書かれていたのですが 「検索に頼りすぎるなよ!(意訳)」 ということが書かれていて、確かになと普段の業務で検索使うときのなかなかほしい情報に辿りつかないモヤモヤを重ねて、納得していました。

ということで、第一章だけでも読む価値が十分にある書籍です!超おすすめ!

2. チャットの使いどころ

ここでもチームとチャネル同様、不要なチャット・関わりの薄いチャットはミュートしたり退出することが書かれていました。たしかに、会議チャットそのまま使ってだらだらと古いチャットに通知来たりすると何事かと思うんで、潔く退出するのがいいなと思いました。

これは機能の話ですが、Teams の検索ボックスで人を検索した後にチャットメッセージをすぐに打てるのは初めて知りました!そんなことできたのか!!

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知らなかった検索窓からチャット打てるなんて・・・

3. ビデオ会議の円滑化

勉強会とかに出て登壇もしているものの、実は体系的に理解していなかったパートです...。

ビデオ会議には種類があって、それぞれ何ができて何ができないのかがすっきりまとめられています。

また、「会議での情報はチャットに集約する」セクションがありましたが、これはまさにその通りだなと。会議中に簡単に話したことを書き留めておくのにも使えますし、事前・事後の資料共有も、わざわざ会議依頼のメールに「全員に返信」で添付ファイルつけて送る必要もないんですよね。

チャネルの組み立てと同じく、作業場所をフォーカスできるようにする!というのがオンラインコミュニケーションのコツなんじゃないかな?とこのあたりで思えてきました。

(あとロビーを迂回って、ほんとよくわかってなかったので後で試さねばと思いました..ToDo)

4. アプリと個人の設定

最後の章では Teams に追加して活用するアプリの話と、通知の表示や個人の顔写真設定などの話が書かれていました。

本の内容を外れますが、個人的には「Teamsを情報アクセスの拠点にする」という考え方はあまりしっくり来ていません。わざわざ1つの場所に押し込めなくても複数のサービスやツールを使うことにストレスはないですし、Teams 落ちたー → なんもできないー にならないようにというのもあります。

でも 例えばチケット管理サービスで、対象のチケットについて議論するときにはやはり「どのチケットの話題なのか」がスレッド上で分かるほうがいいし、確かに便利だよなとも思います。

ここら辺も、どこまでフォーカスするか、どれくらい密着しないかといういい塩梅を組織としても個人としても探っていくことが活用として&長く付き合うものとして大事なんだろうなと感じます。

おわり

本の感想で文字ばっかりになりましたが、とても学びの多いそして著者の考え方が伝わってくる素敵な一冊でした。

これから使い始めるぞという方も、もう使っているけどイマイチ定着していない感を感じている方も、手に取って読んでみると気付きがあると思います。